Plasma

荷電粒子と中性粒子によって構成され、集団的振る舞いをする準中性気体
もう少し簡単にいえば、電離によって生じた荷電粒子を含む気体のこと
電離する過程は一般的に(1)放電電離、(2)熱電離、(3)光電離と3種類ある
X線天文学で主に関係してくるのはそのうち熱電離と光電離プラズマである

非常に高温の気体は熱運動により原子核と電子が激しく衝突する
衝突すると原子核から電子がはぎ取られて陽イオンと電子に電離する
この場合は衝突電離プラズマ(Collisionally-Ionized Plasma)となる

物質が光を吸収すると光電効果により電子が飛び出して電離する事がある
高輝度のX線放射源の近くにある気体は激しい光電離によりプラズマとなる
この場合は光電離プラズマ(Photoionized Plasma)となる
熱電離に比べると低温で放射は弱く、性質はX線放射源の温度や輝度に依存する

高温プラズマはイオンと電子が激しく衝突するので互いの温度がほぼ等しくなる
イオン温度と電子温度が等しいと熱的平衡プラズマ(Equilibrium Plasma)となる
この状態ではスペクトルは温度、密度、物質組成により決定される
電離の程度はサハの式で導かれる

比較的低温のプラズマはイオンと電子が激しく衝突しないのでその温度が異なる
イオンと電子の温度が異なる場合は熱的非平衡プラズマ(Non-Equilibrium Plasma)

平衡に達するまでには電子温度の方がイオン温度より数桁ほど高い
加熱された後にイオンが電子の衝突を受けて徐々に電離が進行する
平衡プラズマに達するには約1000年ほどかかる
イオンの電離が進む為には衝突が繰り返し必要だが、密度が薄いと進みにくい
電離度の指標は 電子の密度 * 時間 で見積もられる
同一イオンのKaとKbの強度比はプラズマの電子温度で決まる

熱電子の衝突による電離でなく、強い放射場での光電離プラズマ
電離パラメータ($\xi$) = 天体の光度($L_{x}$) / プラズマ密度($n_{e}$) * 天体からの距離($r$)^{2}

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  • Last modified: 2022/12/16 06:26
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